ダニによる被害
アレルギー性疾患

気管支喘息・アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患を引き起こすアレルゲンとなっている。ダニの生息はもちろん、ダニの死骸やフンもアレルゲンとなる。ヒョウダニは子供の喘息のアレルゲンの80%をも占め、ダニがアレルゲンとなった、アレルギー性鼻炎・結膜炎の場合は通年性のものとなる。

ダニによる刺症

吸血性のものと刺すだけのダニがいる。刺された部分は痒さを伴い中心に微細な刺点がある紅色の小さな膨疹となる。症状には個人差が出る。
比較的皮膚の柔らかいところを好んで刺すため、腹部、胸部、腰部、大腿部の内側等が被害にあいやすい。 通常一週間で症状は治まるが、原因となるダニを根絶できないと長期間発症が続く。

皮膚に寄生するダニ

体長約0.4oのヒゼンダニという小さなダニが人の皮膚再外層の角層に寄生して痒みの強い「疥癬」という皮膚疾患を起こす。人から人へと感染する皮膚感染症の一つで、添い寝、雑魚寝、等でも感染する。特に老人ホーム、病院内で問題となっている。

ダニが媒介する疾病

頭痛・発熱・全身倦怠感・食欲不振等を起こす、つつが虫病や動物を刺したダニを介して人に感染し、発熱・筋肉痛等を発症する野兎病がある。

ダニによる不快感

ケナガコナダニによる畳への大量発生やマルニクダニやイエニクダニの新築住宅での発生、タカラダニの壁面での大量発生があげられる。

食品・薬品への被害

発生が衛生上重要な問題になることは少ないが、混入による製品の汚染と品質の低下などで影響を与える。乾物・粉類等の食品や漢方薬等の医薬品に発生することがある。

しかし、アレルギー性疾患や、痒みを伴う皮疹があったからといって全てがダニによるものと思ってはいけません。
アレルギーの原因となるアレルゲンはダニ以外の花粉や食物もありますし、虫さされによる痒みはカに刺されてもなります。実際は虫によるものではないのに、虫による被害だと妄想を抱いてしまう虫恐怖症などもあるので、絶対にダニによる被害と思い込み、不安がるのではなく、ダニによる被害と思われるような症状やダニの生息が感じられる様な時は、医師やダニの専門知識のある業者にまず相談するのがよいと思われます。